- 三脚、マニュアルモード、広角レンズを使えば、街明かりの中でも星を捉えやすくなります。
- 多くのスマートフォンは、ナイトモード、アプリ、またはマニュアルのシャッター制御で長時間露光が可能です。
- ブレ、露出オーバー、適切でないシャッタースピードを避け、毎回の撮影後に拡大表示で星を確認しましょう。
長時間露光の写真は、遅いシャッターによって動きや光をセンサー上に長く記録する撮影方法です。都市部では、明るい空の中からかすかな星を引き出しつつ、周囲の景色も保つことが課題になります。街の光は夜の撮影を難しくしますが、できなくするわけではありません。撮影しやすい場所を見つけ、カメラを適切に設定し、しっかり固定すれば、きれいな星空写真はまだ十分狙えます。
なぜ街の光でかすかな星は見えなくなるのか
都市の光は空気中に広がり、弱い星をかき消してしまいます。これが光害で、空の明るさが増して、最も暗い星が見えなくなるのです。
色の偏りも出ます。オレンジ色の街灯、緑の看板、白い強い光がコントラストを弱め、空をくすんで見せます。
街の中でも暗い場所を選ぶ
必ずしも街を出る必要はありません。公園の端、屋上、川沿いの遊歩道、丘の上などでも、直接光を遮れて、最も明るい通りの方向を避けられれば十分使えます。薄いもやは街の光をフレーム内に跳ね返しやすく、晴れた夜のほうが星はずっと写りやすくなります。
カメラを安定させる機材を選ぶ
ここでは三脚が大きな役割を果たします。遅いシャッターでは、わずかなブレも写ってしまうからです。重さやブランドよりも、しっかりした雲台と確実なプレート固定のほうが重要です。
暗い場所へ歩くときやテスト撮影の合間には、ハンズフリーストラップが役立ちます。Camstrap voyager を使えばカメラを体に近づけて持てるため、階段や岩場、人混みのある歩道でも両手が自由になります。
暗所撮影に備えて持っていくもの
- しっかりした雲台付きの三脚
- マニュアルモード搭載のカメラ
- 広角レンズ(一般的には14mm〜24mm、または24mm〜35mm)
- レリーズまたはセルフタイマー
- 十分に充電したバッテリー
- 清潔なレンズクロス
広角レンズなら空を広く入れられ、シャッター速度も短くできます。星空撮影では14mm〜24mmが定番ですが、空が十分暗ければ24mmや35mmでも対応できます。
星を優先し、街の光を抑える設定にする
まずはマニュアルモードで、開放寄りの絞り、高めだが管理しやすいISO、そしてレンズに合ったシャッター速度から始めましょう。APS-Cやフルサイズの多くのカメラでは、f/2〜f/2.8、ISO1600〜3200、5〜20秒あたりがよい出発点になります。シャッターの上限は焦点距離で変わります。14mmレンズは35mmレンズより、星が流れ始めるまでの時間を長く取れます。
露出は勘ではなくテストとして使う
1枚撮ったら、背面液晶で拡大して確認します。最初は空が実際より暗く見えがちなので、画面全体ではなく星の写りをチェックしましょう。
星が暗すぎるなら、ISOを一段上げるか、レンズが対応していれば絞りを開けます。星が流れているなら、まずはシャッター速度を短くしましょう。
ピントはシンプルかつ正確に合わせる
明るい星、遠くの灯り、または遠景の街並みに合わせてから、マニュアルフォーカスに切り替えます。5倍や10倍の拡大ライブビューを使うと、目だけで合わせるよりずっと簡単です。三脚使用時は手ぶれ補正をオフにしましょう。レンズやボディによっては、止めるべき場面でも動きを探し続けてしまい、長秒露光の画像をぼかすことがあります。
写真が長時間露光になるのはなぜか
写真が長時間露光になるのは、シャッターを開いておく時間が長く、動きや光の軌跡を記録できるからです。実際には、1/500秒のような高速シャッターではなく、数秒単位で撮影することを意味します。
星を撮るときは、カメラを固定し、夜空を一定時間開いたままにします。レリーズ、2秒タイマー、バルブモードを使えば、撮影開始時のブレを防ぎやすくなります。
あとから同じ効果を得たいなら、複数枚を合成して滑らかな軌跡の画像にするソフトを使います。10〜30枚ほどを重ねるだけでも、1回の極端に長い露光なしでしっかりした結果が得られます。
スマホでも長時間露光写真は撮れるのか
最近のスマートフォンでも長時間露光写真は撮れます。特にナイトモードやマニュアルモードがある機種ならなおさらです。スマホを三脚でしっかり固定し、アプリでシャッター時間を調整できれば、結果はさらに良くなります。多くのスマホは、複数枚を合成する計算処理に頼っています。街明かりのある環境ではそれが助けになりますが、スマホが補正しすぎると星がやわらかくなってしまうこともあります。
長時間露光やナイトモードは、まず1枚試してから使いましょう。アプリに3秒、10秒、30秒の選択肢があるなら、星がはっきり写る最短の設定から始めるのがよいでしょう。
長時間露光でよくある失敗とは
多くの失敗は、光・動き・ピントのバランスが崩れることで起こります。街の光があると、それぞれの問題がより早く表れます。
- レンズに対してシャッター速度が長すぎる
- ピントを合わせた後もAFのままにしている
- 最も明るい街灯の方向を向いている
- テスト撮影の確認を省いている
- ISOを上げすぎてノイズが増える
- 露光中に三脚へ触れてしまう
フレーム内に明るいLED看板があると、別の問題も生じます。色ムラや強い反射が出て、星から視線を奪ってしまうのです。
ミラーレス機ではバッテリー消費も課題です。EVFと背面液晶は電力を多く使うため、画面の明るさを落としたり、再生回数を減らしたりすると、夜の最後の数枚を守れます。
長時間露光に向いているF値は?
星の撮影では、一般的に明るい絞りが有利で、f/2〜f/2.8がよく使われるベストバランスです。これならより多くの光を取り込みつつ、星の流れを抑えられるだけの短いシャッター時間を確保できます。開放で少し甘いレンズなら、f/3.2やf/4まで少し絞るのも手です。画面の端はシャープになりますが、そのぶんISOを上げるか、シャッターを長くする必要があります。
シーンによっては妥協も必要です。明るい街明かりの縁では少し絞る必要がある一方で、暗い空なら速い設定のほうが有利なこともあります。
きれいな写真のために、撮影の流れをシンプルにする
短いルーティンを決めておくと、夜の撮影が落ち着き、フレームもきれいにまとまります。まず暗い方向を見つけ、それからピントを合わせ、次にテスト撮影を1枚してから、短い連写に入ります。
- 完全に暗くなる前に到着し、空を構図に入れる。
- カメラを三脚にしっかり固定する。
- マニュアルモード、開放寄りの絞り、基準となるISOを設定する。
- 拡大ライブビューで明るい星か遠くの灯りにピントを合わせる。
- レリーズか2秒タイマーでテスト撮影を1枚行う。
- 100%表示で星を確認し、まずシャッター速度を調整する。
- 各露光中はセットアップに触れない。
この流れなら、各調整に明確な目的があるので時間を無駄にしません。やみくもに設定を追いかけるのではなく、1枚ずつ整えていけます。
さらに細かくコントロールしたいなら、カメラが対応していればRAWで撮影しましょう。RAWなら色やシャドウの調整幅が広く、街の光で空が不均一になった場面でも扱いやすくなります。
街よりも空を主役にする
街で撮る星空写真は、街そのものを問題ではなくフレームとして使うとよいことが多いです。少しだけ見える街並みがスケール感を与え、暗い空の部分が星を引き立てます。可能なら、レンズは直接の街灯から離して向けましょう。わずかに角度を変えるだけで、フレアを減らし、最終画像のコントラストを上げられます。
本番の前に、1〜2回しっかりテストするつもりで臨みましょう。f/2.8、ISO3200、10秒で撮ったきれいな1枚は、急いで撮った10枚より多くを教えてくれます。そしてその差が、もやっとした写真と星の点が並ぶ空との分かれ目になるのです。
よくある質問
写真を長時間露光にするには?
写真を長時間露光にするには、遅いシャッタースピードを使って、センサーに時間の経過とともに光や動きを記録させます。カメラは三脚に固定し、マニュアルモードを使い、星ならまず5〜20秒前後のシャッターから始め、結果を見ながら調整しましょう。
スマホでも長時間露光写真は撮れますか?
はい、スマホにマニュアルモードやナイトモードがあり、より長いシャッター速度を設定できるなら撮れます。ただし、遅い露光ではわずかな手ブレでも写真がぼけるため、安定した固定は必須です。
長時間露光でよくあるミスは?
長時間露光でよくあるミスは、カメラブレ、レンズに対してシャッターが長すぎること、そして星にピントが合っていないことです。三脚使用時に手ぶれ補正をオンのままにしてしまい、かえってブレを生むのもよくある失敗です。
長時間露光に適したF値は?
星の長時間露光では、f/2〜f/2.8が強い出発点です。より多くの光を取り込めるため、シャッター時間を短く保ちやすくなります。ただし、最適な設定は空の明るさや必要な被写界深度によって変わります。

